越後交通長岡線のモハ5000
  この写真は昭和44(1969)年の3月に北陸本線と直江津機関区の撮影に出かけたときのものです。当時、新潟から直江津方面へ行くには信越本線の急行に乗るのが普通でしたが、お金もなく暇にまかせて越後線経由で行ったようで、途中の大河津駅(現在の寺泊)に乗り入れていた電車を発車待ちの時間に撮影した写真です。数十年後にネガの整理をしていて始めて見つけました。
越後交通長岡線は大正期に長岡鉄道として開通した私鉄路線ですが、昭和48年には大河津〜寺泊、昭和50年には西長岡〜大河津が廃止となり、旅客運送が終了しています。車輌に関する資料はほとんど見かけることがないのですが、電車、機関車ともに全国の私鉄から譲り受けた珍品があったようで、全廃間際になって一度だけ西長岡で電機機関車を撮影しています。この越後交通長岡線は今となっては謎だらけの魅力溢れる地鉄です。

両運転台で小窓の連なるモハ5001は身延鉄道からの譲渡車輌らしい。お椀型ベンチレターと簡素なワイパーが魅力的だが、ドア窓の白いHゴムが惜しい。  越後線 大河津 1969.3.15





EKKのマークの上には「西長岡行」のサボが読み取れる。長岡線の車輌はクリームと朱色のツートンカラーだったので、この時はまだ塗替え前の旧国と同じぶどう色の単色だったようだ.。  越後線 大河津 1969.3.15





こちらは小田急からの譲渡車らしいクハ1450型1453。レトロな台車が何ともいえない。 対向ホームにはクリームと朱色のツートンカラーを纏ったモハ3002が見える。  越後線 大河津 1969.3.15






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