9646 
  4桁ナンバーの96には5桁のカマにはない特別な魅力を感じます。
9646は大正3年に川崎造船で造られた96です。神戸鉄道局に新製配置された後の経歴はわかりませんが、終戦後の昭和20年には新潟鉄道管理局の配属となり、長期間にわたって直江津機関区に配置されていたようです。昭和44(1969)年の信越本線直江津-長岡電化によって新津機関区に転属となりましたが、SL末期に国鉄が制作した映画「蒸気機関車その100年」に出演するために、昭和47(1972)年に長野工場において9600号機を模して改装され、横浜港の煉瓦倉庫の前で大正期の美しい96の姿を披露しました。
現在は信越本線豊野駅の近くに、映画撮影時のバッファをつけた姿のまま保存されています。「9646保存車」のページへ。
私が最後に9646の写真を撮影したのが、新津機関区14番庫の裏に続く側線に留置されている姿でしたが、記録には1972年とあるので、おそらく長野工場へ回送する直前の姿だったのではないでしょうか。
6×6版リコーフレックスで形式写真並の肌理を狙ったのですが、2眼レフの手持ちでは所詮限界がありました。それでも4桁ナンバーの96を誰もいないところで心行くまで撮影できたのは当時ならではと思います。
 ※保存車輌の記録は「汽車・電車1971〜」サイトを参考にさせて頂きました。

雪の新津駅構内で入換作業をする9646 1969.12.24



直江津機関区の庫内にて 1969.3.15

         




      


      





新津機関区裏の留置線に佇む9646の現役最後の姿 1972


























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